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  • 季節・気候馬オプション概要

まずは、このオプションを担当する気象予報士の三宅誠氏についてから。


三宅 誠(みやけ まこと) 早稲田大学卒の気象予報士。
スポーツと天気の関わりに深く興味を持っておられます。
さまざまなスポーツシーンに、あらゆるメディアで良質なウェザーコンテンツを提供。
スポーツの面白さや感動を伝える会社『(株)スポーツウェザー』を設立されています。

→ http://www.sportsweather.co.jp/index.html

詳細はHPを見てもらえれば分かりますが、競馬の他に『ゴルフ』・『ボートレース』・『ロードレース』などにも関わっておられます。
特に、ゴルフに興味をお持ちの方なら、テレビ中継で風の向きと強さを表すのに使われている3D(立体的)の矢印を画面で見たことがおありでしょう。
あの矢印の特許を持たれているのが、何とこの三宅氏なのです!! 三宅氏がグリーンチャンネルを見て私を知っていただき、連絡が来た時には驚きました。
このような凄い特許を持っておられる方からの連絡ですからね。

※【激走レンジ<range>2】のP.120~P.131に三宅氏との対談が掲載されていますので、もっと詳しい人物像を知る上で是非ご一読下さい。

話を戻しまして、競馬についても高配の使者となる気温馬・季節馬に着目し、過去10年間の気温とレース成績の相関を調べ上げておられます。
毎年繰り返される『荒れる』時季を予測し、『季節&気候』のフィルターを通して馬券の妙味のある穴馬・人気馬の死角を指摘してこられました。


では、続いて、実際に季節・気候激走馬についての説明を……。
(以下、三宅氏筆)

季節・気候成績とは? 夏馬と言われる馬、冬馬と言われる馬が季節の進行とともに激走、凡走することは決して珍しくはありません。
新聞にも「暑い時期がダメみたい」「寒い時期になってグングン調子を上げてきた」といったコメントが陣営から発せられており、季節要因の激走馬や人気馬の不安要素を洗い出すことが高額配当に迫るひとつの方法です。

とはいえ、これらの要素は「何となく」という感覚でしか判断することができません。
明確な理由や数値など、ひと目でわかるものがないというのが現状となっています。

そこで編み出されたのが【気候・季節成績】という概念。

季節・気候が要因となった激走・凡走の正体を明らかにするため、3~5月を「春」、6~8月を「夏」、9~11月を「秋」、12~2月を「冬」と分類し、更にレース時の気候に着目。
気温別で(~12℃)を【寒】、(12~18℃)を【涼】、(18~25℃)を【暖】、(25~30℃)を【暑】、(30℃~)を【酷暑】と分類しました。

この仕分けによるメリットはその馬の好走時期・凡走時期がひと目でわかるということ。
例えばG1を3勝も挙げているヒシミラクルを【気候・季節成績】で分類すると以下になります。


(例)ヒシミラクルの気候・季節成績
◇気候成績◇
寒(~12℃)  【0-0-1-2】
涼(12~18℃) 【0-0-1-3】
暖(18~25℃) 【2-1-0-6】
暑(25~30℃) 【3-2-1-3】
酷暑(30℃~) 【1-0-1-1】

◇季節成績◇
春(3月~5月) 【2-0-0-5】
夏(6月~8月) 【2-1-2-2】
秋(9月~11月) 【2-2-1-6】
冬(12月~2月) 【0-0-1-2】


上記から、ヒシミラクルは『気候/暖以上』の暖かい時期にしか走らない馬という判断ができます。
このような特徴を持つ馬は多く、その時期に合った馬をピックアップすることで高配当に近づくことができます。

では、どのような形で予想原稿が届くのか、サンプルをご覧ください。
分かり易いように、重賞出走馬を例に取りました。
有名な馬を例に取っていますので、季節・気候との繋がりと結果を見合わせてイメージを強めてもらえればと思います。
(以下、三宅氏筆)

重賞予想原稿サンプル 【冬馬の激走例と凡走例】
(2011年12月10日)
<中日新聞杯>(小倉芝二千)
12番コスモファントム(○)
芝で掲示板外に敗れた4戦中3戦が5~7月という同馬。
気温の上昇とともにパフォーマンスを落としてしまう傾向にあり、七夕賞・小倉記念は気候によるものが大きいと考えられます。
中日新聞杯は昨年も<2>着に入っているレースで、近2走が盲点になるようなら注目すべき穴馬です。
【単勝5510円 <1>着】
3番エクスペディション(※ノーマーク)
3連勝の内容は文句のつけようがありませんが、この馬が馬券圏外に敗れた2戦は12月でのもの。
現状夏馬である可能性が高く、初の重賞挑戦で人気が予想されるここは疑ってかかりたいところです。
【1番人気 <4>着】

【夏馬の例】
(2011年7月10日)
<七夕賞>(中山芝二千)
15番イタリアンレッド(△)
気候/寒~暖【1-1-2-5】に対し、気候/暑~酷暑【4-0-0-2】という同馬。
暖かい時期より一段階上の暑い時期にしか走らない馬で、7~8月に限れば4戦4勝。
ここは絶好の狙い目でしょう。
【単勝1770円 <1>着】

(2011年9月18日)
<ローズS> (阪神芝千八)
11番マイネイサベル(○)
気候/寒~暖【0-1-0-5】に対し、気候/暑~酷暑【2-0-0-0】という同馬。
昨夏は新馬→新潟2歳Sと連勝を飾っており、間違いなくこの時期は合っているでしょう。
9月阪神開催の特徴であるオール野芝の馬場もプラスです。
【複勝850円 <2>着】

【春・秋馬の例】
(2010年11月13日)
<オーロC>(東京芝千四)
18番ムラマサノヨートー(○)
馬券圏内に入った8戦中6戦が春・秋に限定されている同馬。
暑くもなく、寒くもなく気候の良い時期しか走らない馬である可能性が高く、苦手な夏に使われた3・2走前、直線前が塞がってまったく追うことができなかった前走は度外視できます。
得意の東京で好時期なら。
【複勝800円 <2>着】

(◎)(○)(△)は買いの意味を含んでいるので、<3>着以内が成功例です。
印のない(※ノーマーク)ものは、危ない人気馬を指します。ですので、凡走した際に指名成功という訳です。



ここでは重賞を例に挙げましたが、勿論平場戦から該当馬が存在する場合はそれについてもお送りします。
1日分のサンプルをご覧下さい。

予想原稿サンプル (2012年1月9日分)
☆京都☆
7R
15番ドリームマジシャン(◎)
(12~2月の良馬場ダートは【1-2-0-1】5着以下なし)
【1番人気・<1>着】

2番タガノリベラノ(△)
(気候/寒【1-0-0-0】、今回は新馬勝ち以来のダート)

8R
2番エンリル(○)
(気候/寒のダートは【1-0-0-0】)

14番ゴールデンアタック(△)
(12~2月の京都ダートは【1-1-0-1】5着以下なし)
【7番人気・<2>着】

10R
5番ノーブルジュエリー(◎)
(昨年同時期にオープン特別2着あり)

8番ナシュワンヒーロー(○)
(気候/寒【3-2-0-2】)

11R
2番エーシンダックマン(◎)
馬券圏外に敗れた8戦中7戦が気候/涼~暑という同馬。
差し決着となった前走でも掲示板内を確保しました。
好枠からすんなり先手を取れるようなら逃げ切りが期待できます。
【2番人気・<1>着】
8番サワノパンサー(△)
昨年の京都開催では1000万下→準オープンと連勝。
寒い時期への適応能力の高さを見せました。
前走は実績のないダートで度外視できますし、一変があってもおかしくありません。

6番ミキノバンジョー
相手弱化でそれなりの人気を集めそうですが、気候/酷暑【3-0-0-2】が示す通りの夏馬。
気候/寒では【0-0-0-6】という散々たる成績で、寒いこの時期は評価を落としたいところです。
【6番人気・<5>着】
12R
1番メイショウシェイク(△)
(気候/寒【1-1-0-1】)

9番フェイズシフト(△)
(2009~2011年まで気候/涼以下で連対経験あり)

☆中山☆
8R
15番スモールキング(○)
(2月のダートで勝ち鞍あり)

6番ラヴリードリーム(△)
(2010~2011年の12月~2月中山ダート【1-0-2-2】)

9R
10番ゲルマンシチー(○)
(2勝すべてが気候/寒、馬券圏外の3戦すべてが気候/暖~暑)

14番マイネルティンラン(△)
(気候/寒【2-0-0-1】)

10R
2番ストロングポイント(△)
(6連対中5連対が気候/寒~涼)

4番ダノンブライアン(△)
(昨年同時期に芝で<3>・<2>着あり)

11R
4番ダイワミストレス(◎)
気温17.9℃の比較的暖かい気候/涼で迎えた新馬戦に対し、2戦目が気温10.2℃と急激な冷え込み。
季節の変わり目+初の芝レースということで惨敗も考えられましたが、悪条件を何なくクリアしました。
ここでも引き続き好勝負可能でしょう。
【5番人気・<3>着】
5番マイネエポナ(△)
気温が20℃を上回った3戦目までは馬券圏内にすら入ることができませんでしたが、急激に気温が下がった前走は快勝。
冬馬である可能性が高く、配当的妙味も含めて押さえておきたい1頭です。
【14番人気・<2>着】

15番シャンボールフィズ
人気を裏切ってしまった前走敗因は遠征競馬という見方もできますが、11月下旬の気候による可能性も考えられます。
中山芝1600mで不利とされる外枠を引いてしまった点もマイナスで、過信禁物でしょう。
【4番人気・<8>着】

12R
10番ドリームバスケット(○)
(12~2月【1-2-1-2】)
15番トモロマイスター(△)
(2勝すべてが気候/寒~涼)
【2番人気・<1>着】


また週中には、今後に使える気温&季節激走馬を先にチェックする先週分の回顧コラムもお送りします。

回顧原稿サンプル (2012年1月5日分)
☆京都☆
10R
11番マカニビスティー【7番人気・<2>着】
芝での連対歴こそありませんでしたが、中央で挙げた2勝は12~1月の寒い時期。
一昨年<2>着に好走した交流重賞・名古屋グランプリも12月ということで、よほどこの時期が合っていたのでしょう。
季節馬は何度でも走る傾向にあるので、今年のみならず来年以降も激走の期待が持てます。

12R
1番マックスバローズ【8番人気・<4>着】
直線鋭く追い込み、<2>着馬と僅差の<4>着。
戦前の気候/寒【1-1-0-0】という戦績から気になる1頭でしたが、やはりこの時期が合っているようです。
その脚質ゆえ、展開に左右される面がありますが寒い時期が続く間は好走の可能性が高いでしょう。

☆中山☆
8R
6番リアルディール【6番人気・<3>着】
左回りで凡走を続けた近2走から休養を経て一変。
気候/寒【1-4-0-2】という成績が示す通りの冬馬で、この時期のダートが合っていたのでしょう。
冬の中山ダートでは大崩れのない馬で、今開催・春の開催まで注目したいところです。

11R
11番ダイワファルコン【4番人気・<2>着】
ディセンバーSでは思わぬ大敗を喫しましたが、もともと冬場に強い馬。
それは過去6戦の馬券圏外のうち5戦が4~6月である点からも明らかで、古馬の中山中距離重賞が多いこの時期は次走以降も注目したい1頭です。


いかがでしょうか!?
予習・復習と、内容盛り沢山です。馬券力アップのもう一つのツールとして役に立つことがお分かり頂けると思います。

☆ご提供方法☆
他オプションと同じく、メールにて前日深夜にお送りいたします。